2026/02/19 18:37

One Tune – Coin Pod
One Tuneは、もともと3年前に「究極にコンパクトなカードケース」という個人オーダーから始まったプロダクトです。
最初からカードサイズが基準でした。
このコンパクトサイズに収めるためには、効率的な作り方は通用しなかったので、
試して直して辿り着いたのが今のOne Tuneです。
ショックコードの一体化
One Tuneの要であるショックコードの固定。
親指でスライドさせれば一瞬で開く、お札を一時的に多く入れて厚みが出ても閉じられる。
このコンパクトさで融通も効く、そこが気に入ってます。
だけど一番厄介だったのはショックコードで、
ショックコードは外側の表皮と、中に複数の芯が束で入ってます。

普通に縫い付けて使っていくとどうなるか。
芯が糸をすり抜けて移動してしまう。
下の画像は極端ですが。

この手のコードは縫い代の中で折り返して固定しますが、One Tuneは寸法がタイトなためその方法が使えません。

縫い付けを強くしようとして叩き縫いすると芯を痛める。
だから、必要だったのはカット面の芯の束と表皮を一体化させて固定すること。

ヒートカットも芯と表皮の性質が違いすぎてベトっと溶けるだけ、引っ張ると芯は中に入り込みうまくいかない。
最終的には、カット面を一体化させ固定する方法を見つけることができました。
Coin Pod
もう一つのこだわり、外付けのCoin Pod。

先にPodを作ってから、本体へ縫い付けます。
立体の楕円を平面に縫い込むのは難易度が高い工程のため、縫い進めるごとにどうしても微細なズレが生じます。
そのズレを最小限に抑えるため、合印を合わせながら慎重に針を落としています。
構造上、わずかな個体差が出ることもありますが、それはこの極小サイズで機能を成立させるための、手仕事による攻めの縫製の結果です。
密度を感じていただければ幸いです。

今の形までの流れ
①3年前カードケース制作依頼
人の手で調整しきれない微細なスカリ感を、クッションレイヤーを差し込み解決
これで蓋なしを成立できた。


②プロダクト化
構造整理


③改良
サイズ・スリット調整


④素材変更
DCF


⑤現在
Coin Pod
カードサイズ基準のコンパクトウォレット



