2026/01/26 11:24


なぜこの形になるのか整理した。
Hip Catchの思考ログをまとめ。


Hip Catchという構想

バックパックは、容量帯によって設計がざっくり分かれています。
大型ザックにはヒップベルト(+ヒップポケット)が付き、
デイパック帯や軽量バックパック帯には付かない。

大型ザックは、
重さを支える・負荷を分散する・長距離を運ぶ
という前提で作られているため、
腰で支える構造(ヒップベルト)が組み込まれます。
デイパック帯や軽量バックパック帯は、
軽さ・軽い運搬を前提に設計されているため、
ヒップベルトは付いていません。

実際によく使うのはこの容量帯で、
渓流、撮影、低山、日帰り行動、軽装アクティビティなど。


このサイズ帯には
ヒップベルト(ポケット)が付きません。

理由は、
バックパックの設計基準が運搬中心だからだと思います。

実際の行動では、
取り出す
仕舞う
移動しながら操作する
という動きが多いと思います

ここに、なんかズレが生まれます。
Hip Catchは、このズレから生まれた構想です。


なぜ元から付かないのか

小容量帯にヒップベルトが付かないのは、
背面長が短く、支点を作れないため、ヒップベルトが成立しません。
また重量支持構造ではなくて、設計前提が非支持構造だから、
付ける必要がないってところに落ち着きます。


デファクトスタンダード構造

多くのバックパックには、共通で固定化された部分があります。

たとえばショルダーストラップの長さ調整は、
ほぼ例外なく「ラダーロック+テープ通し」方式です。
これは規格ではないけれど、
世界中で大体同じ仕様になっています。

これがデファクトスタンダード化っていう、事実上の標準に収束された現象です。

Hip Catchは、この構造を壊さずに、そのまま使っています。
デイパックとパックベストを重ねて使っていたことがきっかけ。
詳細はこちら Hip Catch | Labo Notes

ヒップベルトが付いていないから「ここ使えるな」と思ったんです。
逆手に取った感じですが、これだと大体のバックパックに組み込めます。

この仕様は、
腰骨(腸骨)の上あたりを通るので、
ここを起点にすると支点になると考えました。
バックパックの重さを支えるヒップベルトの代替えってわけではなく、

・体の前側に道具を持ってこれる
・バックパックの揺れを抑える
・行動中にアクセスしやすい
・利き手との関係性を作れる
行動するための形に引き上げられると思ったんです。


なぜ後付けになるのか

今使ってるサイズ感・用途・日常性も残したまま行動側にも寄せたい。
内蔵する必要がないなら、外部レイヤーとして成立させた方がいい。

個人的にどっちでも使えるようにしたい、という感じです。
既存バックパックに組み込んで、ベースアップできるといった思惑です。


Hip Catchが生む行動変化

① アクセス動線の再配置
→ 体の前側に道具を持ってこれる
= 使う動線が変わる

② 揺れ制御
→ 腰ラインを支点にすることで、バックパックの振られを抑える
= 安定性が変わる

③ 行動継続性
→ 止まらない/下ろさない/探さない
= 行動の流れが切れない

④ バックパックの用途拡張
→ 運搬用構造のまま行動用途に寄せられる
= 使えるシーンが増える

⑤ 構造を変えてない
→ バックパック側を改造しない
= 既存性能を壊さない

⑥ レイヤー化
→ 内蔵構造ではなく外部レイヤー
= 脱着・再構成できる


Hip Catchの役割

Hip Catchは、
運ぶためのバックパックに、
使うための動線をつなぐ行動レイヤー
揺れを抑え機動力を生むもの。


ひとつ変えると、自由度が上がります。
それがHip Catchです。